学級だより

教師。学級で語ったことを、記録していこう。

思いやりってなんだろう。

 

 今日は私の大好きなエピソードを紹介します。

 

  これは、小学4年生のあるクラスで起こった出来事です。けんかや争いが絶えず、先生ですら手を焼いているような男の子がいました。でも、このK君は自分より弱い子や女の子には決して乱暴したり、悪口を言ったりはしませんでした。

 しかし、ある日、K君が突然、同じクラスの女の子に、バケツの水をかけたのです。先生は大変怒り、職員室にK君を呼んで、理由を聞きました。しかし、K君は何も答えませんでした。先生は仕方なくK君を廊下に立たせました。

 一方、バケツの水をかけられたのはなぜなのか、女の子に事情を聞こうとしましたが、泣いてばかりいます。とうとう事情はわからないままでした。

 

 それから10年。20歳になり、同級会があったときのことです。あの時の女の子が話し始めました。

 「私は4年生のとき、K君にバケツの水を頭からかけられたことがあります。実はあの時、私はおもらしをしていたのです。イスもズックも濡れていました。でも、K君が水をかけてくれたおかげで、みんなに気付かれずにすみました。」

「花」には「根」がある

  今日は2年生全員でサツマイモの苗を植えました。農作物は「放っておけば育つ」雑草とは違います。今日を迎えるために、上島先生や松田先生、事務の山本さんや農家の人が畑を耕したり、畝を作ったり、苗を用意したりと、多くの方が尽力してくださっています。

  そして、秋の収穫にむけて、これからも「水やり」や「つるがえし」といった行程、時には台風対策などもしなくてはなりません。でもきっと手をかけて、愛情をかけて、時間をかけた分、すばらしいサツマイモが育ち、秋には人々を感動させてくれるのです

 私はみなさんもそうだと思っています。中学生という大事な時期に、時間をかけ、愛情をかけ、手をかけ、努力すればするほど、きっと将来すばらしいものが実り、人々の役に立つことができるようになるはずです

 だから、勉強しよう。部活動に励もう。嫌なことに立ち向かおう。面倒くさいことも進んでしよう。清掃しよう。お手伝いをしよう。そうやって自分を鍛えよう。

 皆さんの挑戦を楽しみにしています。

限界

   ノミは、あの小さな身体で1フィート(=30㎝)以上ジャンプすることができる。ところが、そのノミをビーカーに入れガラス板で蓋をすると、跳び上がってはぶつかるというのを何度も繰り返すうちに、やがて、ガラス板の少し下までしかジャンプしなくなり、それは、ガラス板を取り外しても変わらないという。もう、障害はないのに、小さなビーカーの中で、たかだか数インチのジャンプを繰り返すのだ。自分にはその何十倍もの力があるとは夢にも思わずに。

   さて、あなたにとってのガラス板は何だろう?あなたは、いったい自分の力の何分の一のところにガラス板を置いてしまっているのだろう?そしてそれは、本当にそこにあるのだろうか?

  かつて、人間の100メートル走の限界は十秒だといわれていた。ところが、手動による記録とはいえ、ボブ・ヘイズが、九秒九を記録すると、次々に9秒台の選手が現れた。

  かつて、100メートル自由形水泳の限界は1分だと言われていた。ところが、ジョニー・ワイズミュラーがその壁を破って半世紀、いまや世界記録は47秒台だ。自分の可能性に限界を設けてはいけない。たとえ誰が何と言っても、これまで誰があなたに何と言ってきたのだとしても、あなたにはもっと可能性がある。

  一生をこのままビーカーの中で過ごすのか?それとも、可能性を信じてやってみるのか?さあ、もう一度跳んでみよう。そして、跳び出そう。あなたが跳び出したとき、きっと他の人たちもいっせいにあとに続くだろう。

「1」を生み出す

私はよく「世界で初めて〇〇した人は誰だろう」と考えます。

 

電気を発明した人。

万有引力を発見した人。

飛行機で空を飛んだ人。

 

誰もかれも歴史に名を残す偉人ですね。

 

でも、歴史には残ってなくても、私たちに影響を与え続ける偉大な「初めて」があるはずなんです。

 

例えば、世界で初めてお米を炊いた人。

すごくないですか?この人がいなかったら、今私たちは白ご飯を食べていなかったかもしれないのです。

 

初めて羽毛布団で寝た人。

本当素晴らしい。ありがとう。ノーベル平和賞あげたいくらい。

 

初めてコンタクトレンズを目に入れた人。

勇気すごい。この人がいなかったら、現在のカラコンはありません。女子ピンチ。

 

何事も「0」から「1」を生み出すのは本当にすごいこと。今日生徒会の皆さんが取り組んだ活動は、この中学校において初めての取り組みです。毎日遅くまで準備、ありがとう。

 

そして生み出された「1」は必ず後輩たちの手によって、「2」へ、そして、やがては「100」へと受け継いでいかれるのです。

 

そういう意味で、偉大な業績を成した皆さん、おつかれ様でした。